「市町村教委を飛び越して各校に対する指示は出しにくい。府全域での禁止が実現するとすれば、各教委が自主的に足並みをそろえて行うほかない」
都道府県単位での携帯持ち込み禁止が進まない理由について、京都府教委学校教育課の担当者はこう説明します。
兵庫県教委義務教育課も同様で「各教委から『県教委が呼びかけて』という要望でもあれば、大阪府のようなことをするかもしれないが…。各校がそれぞれの状況に応じて取り組むしかないのではないか」。
こうした中、平成14年に県内の全公立小中に対し、携帯電話持ち込みを認めないよう求めたのが和歌山県教委です。
ただ、「違反すれば原則取り上げる」という統一した基準を設ける大阪とは異なり、「実際は口頭注意で終わっている場合もあります。違反した場合の対処法を一律に決めるのは難しい」(県教委小中学校課)。担当者は「通知から5年以上がたち携帯所有率も高まっている中、実際にどこまで徹底できているかは分からない」と明かしました。
さらに、衛星利用測位システム(GPS)を利用するなどして携帯電話を子供の安全確保につなげようという保護者が増えていることも、持ち込み規制が進みにくい理由の一つとされています。
京都府教委の担当者は「安全のために持たせたいという保護者は多く、対応に苦慮している学校もあるようだ」。大阪府の公立中に務める30代の男性教諭も「安全確保を理由に持ち込ませるよう求める保護者が相次ぐのは目に見えている」と不安を口にします。
橋下知事は会見で、安全のための持ち込みは認めると強調する一方、「クレームをつけてくる保護者は必ずいるはずだ。そういう人には、地域の皆さんからも『学校に携帯はいらないでしょう?』と言ってほしい」と訴えました。


